
仮想通貨を扱う取引所はそれぞれ設定している手数料が異なるので、今回は、国内の主要取引所の比較を行ってみました。
その中から最も安い手数料を設定している取引所を選んでいますので、この記事を読んで下さっている読者の方のご参考になればと思います。
Contents
仮想通貨取引所と交換所の違いについて
ビットコインなどの仮想通貨を購入するには、「仮想通貨取引所」と呼ばれるところで購入する方法と、「仮想通貨販売所」で購入する方法の2通りに分かれます。
仮想通貨を売買する取引所と販売所の違いは、簡単に言えば、下記のようになります。
・取引所:ユーザー同士で仮想通貨の売買をする
・販売所:ユーザーとビットフライヤーの間で仮想通貨の売買をする
取引所では、ユーザーとユーザーが指値によって仮想通貨の売買を行います。つまり、「買いたい」という人と、「売りたい」という人の価格がマッチして始めて取引が成立するのですね。
一方、販売所では、ビットフライヤーが提示した価格でのみ、ユーザーは仮想通貨を購入することができます。

出典:仮想通貨まとめ
一見、販売所で購入する方が確実で簡単なように思えますよね?しかし、実際には販売所は取引所側が得をするようにシステムが設定されています。
販売所でビットフライヤーが提示する値段は、その通貨の市場価格よりも割高になっています。その差は大体5%ほどと言われます。
つまり、約5%分をビットフライヤー側が手数料として取っていると考えると分かりやすいですね。
仮想通貨を安く手に入れて運用したい場合は、販売所よりも取引所にて購入する方が断然お得です。

仮想通貨販売所にもメリットはある
仮想通貨を購入するには、取引所を利用する方が購入する価格を抑えられるため費用面ではお得になります。
ただし、取引所には「流動性リスク」が存在しているのも事実です。流動性リスクとは、「買いたくても買えない」、「売りたくても売れない」という危険性のことです。

取引所では「注文板」という表を見ながら売買を行いますが、板に表示されている金額が希望する金額よりも安い、または高いという状況は当然あります。
利益を得るためには、目標とする金額での売買を行う必要があるため、希望する金額が板に無い場合は取引できない可能性も考えられるのですね。
また、取引所の流動性が低いと売買できない危険性もあります。例えば、「1BTC=100万円で売りたい」と思っていても、その値段で買いたい人が少なければ取引は成立しにくいでしょう。
一方、販売所の場合は、売り注文や買い注文を出すと確実に取引が成立します。仮想通貨を販売するのは販売所自身なので、市場の流動性なども心配する必要はありません。
仮想通貨を購入したり売却する際は、取引所と販売所の違いを把握して使い分けることも大切になってきます。
取引手数料が一番安い取引所は?
そこで、ここからは取引所や販売所ごとに、手数料およびスプレッドについて比較していきましょう。
今回紹介する取引所は下記の5つです。
- ビットフライヤー(bitFlyer)
- ザイフ(Zaif)
- DMM Bitcoin
- ビットバンク(Bitbank)
- コインエクスチェンジ(QUOINEX)
ちなみに、今回取り上げている仮想通貨の表記は下記のようになっています。
- ビットコイン=BTC
- イーサリアム=ETH
- モナコイン=MONA
- ライトコイン=LTC
- ビットコインキャッシュ=BCH
【取引所手数料】
(単位:%) | BTC | ETH | MONA | LTC | BCH |
ビットフライヤー | 0.01~0.15 | 0.2 | 0.2 | 0.2 | 0.2 |
ザイフ | -0.01 | 0~0.1 | 0~0.1 | × | 0~0.1 |
DMM | × | × | × | × | × |
ビットバンク | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
コインエクスチェンジ | 0 | 0 | × | × | 0 |
※ビットバンクは2018年3月31日まで取引手数料無料キャンペーン中
※ザイフはビットコインのみ「マイナス手数料制」
※DMMは販売所のみを運営
【販売所スプレッド】
(単位:%) | BTC | ETH | MONA | LTC | BCH |
ビットフライヤー | 約1 | 約3~5 | 約3~5 | 約3~5 | 約3~5 |
ザイフ | 約3~4 | × | 5 | × | × |
DMM | 約2 | 約2~3 | × | × | × |
ビットバンク | × | × | × | × | × |
コインエクスチェンジ | × | × | × | × | × |
※ビットバンクは取引所のみを運営
※コインエクスチェンジは取引所のみを運営
手数料の安さではザイフやビットバンクが優秀
取引手数料の安さは、マイナス手数料制を導入しているザイフや、2018年3月31日まで手数料無料キャンペーンを行っているビットバンクが優秀です。
ザイフのマイナス手数料制度は、仮想通貨の売買を行う度に、逆に0.01%の手数料分を受け取れるというサービスです。
また、コインエクスチェンジは、「取引手数料無料」、「クイック入金手数料無料」などの魅力的なサービスが特徴ですが、取り扱っている仮想通貨の種類が少ないことが欠点です。
今のところ、コインエクスチェンジでは、ビットコインの他に、ビットコインキャッシュとイーサリアムの3種類の銘柄しかありません。
ビットバンクも手数料の安さが魅力の取引所ですが、ユーザー数や仮想通貨取引量がザイフやビットフライヤーに比べて見劣りするデメリットがあります。
利用する人が少ないと、通貨の流動性が下がり、売買したくてもできないリスクが発生するため、初心者の内はできるだけ大手取引所を利用するのが無難です。

総合的なナンバーワンはザイフ
手数料の安さの他にも、取引所の規模や流動性などを考慮すると、もっともバランスの取れた「Zaif(ザイフ)」がおすすめと言えるでしょう。
何よりも、取引を行うことで手数料分の金額が受け取れる「マイナス手数料」サービスは、ザイフ独自の機能として非常に強みとなっています。また、取引所の規模の面でも、資本力があり、なおかつユーザー数も多いので、信頼して取引を行うことができます。

また、ザイフには「自動積立」と呼ばれるサービスもあるので、ぜひ活用してみましょう。
面倒な積立作業を全て行ってくれ、また、機械が行うので、人の感情なども一切介入せず、毎月必ず決められた投資金額を積み立てることが可能です。
まとめ:海外の取引所に登録するのも一つの手
今回は、取引所ごとに手数料を比較し、最もコストが抑えられる取引所を紹介してきました。ザイフの場合、マイナス手数料制度を導入しているため、コスト面で非常にお得になりますが、銘柄数が5種類と少ないことが唯一のマイナス要素とも言えます。
ザイフは規模も大きく信頼性も高いので、投資初心者の方におすすめですが、もし、ザイフに上場している銘柄以外に投資したい場合は、海外取引所もご検討してみてはいかがでしょうか?

海外取引所は、基本的に国内取引所よりも手数料が安いとされ、また、取り扱っている銘柄も100種類を超えるところが多いです。
そのため、コストを抑えながら、色々な投資先を確保することも可能でしょう。
ただ、海外取引所の場合は、日本円を入金できない場合が多いため、少し使い方が難しい短所もあります。取引所選びは、手数料以外にも様々な要素を検討して選ぶようにしましょう。